「商品を購入するかどうか、その判断の80%は店舗の棚の前で下されます。それは、顧客が商品を選択する決定的な瞬間であり、パッケージにとっての正念場でもあります」と、パッケジング・アリーナ代表、ウルリカ・エバーマルク氏は言います。「中身を守るパッケージ」から「消費者のニーズにあったパッケージ」へ、包装産業は今、大きな変化を迎えています。
パッケジング・アリーナは、消費者向けのパッケージ企画において、専門知識を持つ者が集結した協会です。エバーマルク氏はこれらの知識を、常に消費者の視点に立ち、お店の棚において非常に魅力的かつメーカーの意図に合った形で製品を紹介するパッケジング・ソリューションとして結実させることが協会の目的と語ります。このような志のもと、パッケジング・アリーナは、2004年の設立後わずか数年で商品やブランドを消費者に訴求する方法に劇的な変化をもたらすパッケジング・ソリューションを生み出しました。
包装産業にかかわるあらゆる分野が対象
パッケジング・アリーナには、ストゥーラ エンソ(Stora Enso)やビラールド(Billerud)など、製紙分野において豊富な知識を保有する企業が多数参加しています。また、カールスタッド大学や、グラフィック分野の専門教育機関であるブロービー・グラフィスカ(Broby Grafiska)なども参加しています。グラフィック産業もまた、パッケージ印刷において重要な役割を担っているのです。さらに、繊維パッケージ素材の試験において、開かれた研究環境を提供するパッケジング・グリーンハウス、パッケージ印刷のテストに携わるスウェーデン・フレクソグラフィー・インスティチュートなどもメンバーとして名を連ねています。
パッケジング・アリーナが注力してきた斬新なプロジェクトのひとつに、ストゥーラ エンソが中心となって開発したパッケージの電界開封技術があります。この技術はCDM(Controlled Delamination Materials)と呼ばれ、封をしたパッケージやその一部を、電界で簡単に開封したりすることができるものです。消費者向けパッケージの開封を簡単にするだけでなく、新たな流通ソリューションにつながる可能性も秘めています。
「この技術は“開封性”という、パッケージ産業最大の問題をひとつ解決するもの」と、エバーマルク氏は分析しています。CDM技術はまた、盗難を防ぐなどの安全性を高めるためにも利用できると言います。
世界が認めるテスト市場
スウェーデンは人口約900万人の小国ながら、その市場はさまざまな商品のテストに利用されています。スウェーデンの消費者は知識が豊富で、要求が非常に厳しいためです。スウェーデンにおいて受け入れられる製品であれば、社会的・文化的な違いを問わず、他の欧州諸国や世界の国々でも成功すると考えられているのです。
パッケジング・アリーナは、カールスタッドのベリヴィークにある巨大ショッピングセンター内に、「パッケジング・メディア・ラボ」と呼ばれるテスト環境を構築しています。ここでは、新たなパッケジング・ソリューションとデザイン創作のための、コスト効率の良いテストや評価を提供しています。
「私たちの目標のひとつは、あらゆる企業やブランドオーナーにとって導入可能な、開かれたインフラと商品環境を構築することです。欠陥のあるパッケジング・ソリューションが原因で半数近くの商品が市場導入に失敗しているという現状を考えると、テストおよび評価用ラボは重要です」と、エバーマルク氏は強調します。
パッケジング・アリーナには「36時間プロセス」というプログラムもあります。ブランドオーナーが試験的なパッケージを必要とする際の簡易開発プロセスで、分析からアイデア・コンセプトの提案、パッケージのサンプル、生産、さらに消費者の反応調査までを、36時間で行うというサービスです。
「私たちは大規模なブランドオーナーからも、非常に高い評価をいただいています。独自のパッケージデザインを持っているような有名ブランドでも、より消費者にアピールするパッケージを作るためには、ダイナミックな創造プロセスを導入しなければなりません。そのために、パッケージ開発の一部をアウトソースしているのです」
産学官や国境の枠組みを越えて
パッケジング・アリーナは、欧州にとどまらず全世界を視野に入れて活動しています。その証拠に、同協会は規模や国籍にかかわらず、包装業界にかかわるすべての企業・団体の参加を認めています。
「ヴェルムランドに拠点を置いていますが、私たちの活動に境界線はありません。協会に参加する専門家たちには産学官の区別や国境などは関係なく、ただ消費者のニーズに合ったパッケジング・ソリューションを提供するという共通の目標があるだけなのです」
エバーマルク氏は、来る10月3日(火)〜7日(土)まで、東京ビッグサイトで開催される「東京パック2006」のために来日します。同氏は展示会への抱負を「日本の市場動向と消費者のトレンドを学び、将来のパートナーとなる可能性のある企業と交流できることを期待しています」と、語っています。スウェーデンの包装産業にご興味のある方はぜひ、スウェーデン大使館のブース(東1ホール/PRブースNo.1)にお立ち寄りください。 

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