毎年3月の第一日曜日に開催されるヴァーサロペットは、スウェーデンの一大行事。その様子はテレビでも生中継されます。ヴァーサロペットの優勝はクロスカントリー・スキーでも最高峰の栄誉と言われ、数多くのプロスキーヤーも参加しています。
また、参加希望者の増加を受け、1979年からは本レースの1週間前にオープン・コースのイベントを開催。45kmのハーフコースや12歳以上が参加できる30kmの家族向けコース、女性のみの30kmコースなどが用意されています。
ヴァーサロペットの歴史は1520年に遡ります。当時スウェーデンはデンマークの統治下にあり、クリスチャン2世の圧政に苦しめられていました。後のスウェーデン国王、グスタフ・ヴァーサは民衆に決起を呼びかけましたが、戦いを恐れた民衆は協力しようとしませんでした。失望したグスタフは、タフで不屈の精神を持つといわれるムーラの民の説得に当たりますが、彼らも近隣の村々の意見を確認してからと、なかなか重い腰を上げようとしません。
クリスチャン2世の追手がすぐそこまで迫っていたため、一刻の猶予も許されなかったグスタフは、仕方なくスキーを履いてノルウェーに向けて旅立ちました。その直後、ムーラの民の耳に「ストックホルムの血浴」(クリスチャン2世によるスウェーデン有力者の大量虐殺)のニュースが届きます。ムーラの民衆はグスタフを行かせてしまったことを悔やみ、スキーの得意な2人の若者に後を追わせました。2人はセーレンでグスタフに追いつき、ムーラに戻って戦争を開始するように説得。それから2年半に及ぶ戦いの末、スウェーデンは独立を勝ち取り、グスタフ・ヴァーサが国王に即位したのです。
ヴァーサロペットは、それから約400年後の1922年に、スウェーデンの独立を祝う行事としてスタートしました。セーレン―ムーラ間の90kmは、グスタフを追った2人の若者が実際に走った距離なのです。
近年では、米国、中国、そして日本でもヴァーサロペットが開催されるようになり、スウェーデン、アメリカ、日本の3大会を完走した人には「国際バーサー賞」が授与されます。「バーサーロペット・ジャパン」は、1981年より北海道の旭川市にて毎年開催されており、1986年の第10回大会にはスウェーデンのカール16世グスタフ国王がご臨席されました。

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