多くのスウェーデン人は、夏期休暇を「サマーハウス(避暑地の簡素な別荘)」で過ごします。スウェーデンでは家族を持つ世帯の3割がサマーハウスを所有しているというデータもあります。日本ではセカンドハウスを持つことは豊かさの象徴ですが、スウェーデンでは決してそうではありません。
もちろん、最初から設備の整ったサマーハウスを所有している人もいますが、多くのスウェーデン人は手に届く範囲でローンを組んで古い家を購入し、数年かけて自分たちでリフォームを重ね、理想のサマーハウスを作り上げていくことに喜びを感じています。
サマーハウスでの暮らしもとても質素です。その多くが森の中や離島に建てられており、街での便利な生活から一転、電気や水道さえない家もあります。サマーハウスの修理をしたり、ボートの上でのんびりと読書を楽しんだり、森の中で鳥の声や自生の植物に親しんだり―。夏期休暇中は、他人に気を使わず、お金もあまり使わないというのがスウェーデン流の夏の過ごし方なのです。
スウェーデン人は、このようなサマーハウスの暮らしで自然との付き合い方や自給自足による生活を、子供のころから学んでいきます。そして、家具の組立てや家の修理などを自分でできるように、道具の扱い方も習得していくのです。
高い税金を課せられているスウェーデン人のお財布事情は、他の国と比較して特別豊かであるとは言えません。サマーハウスは、長期休暇をできるだけ安上がりに過ごしたいという合理的な知恵のひとつなのです。

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