スウェーデンといえば、IT産業やテレコム産業が有名ですが、ライフサイエンス業界にも優れた企業が数多く存在しています。スウェーデンにはおよそ230社のバイオテクノロジー企業があり、その専門技術は、新興産業であるバイオテクノロジー業界のあらゆる分野をカバーしています。
この技術力を結集し、業界をさらに発展させる産業機構として2002年5月、スウェーデンバイオが設立されました。加盟企業にビジネス機会を与えることを目的とした同機構では、アストラゼネカやアマシャムバイオサイエンスといった大規模な多国籍企業から、カロ・バイオやバイオビトラムのような比較的小規模な企業まで、等しくその恩恵を受けられるようになっています。
この度のニクテリウス博士来日の目的は、日本の医療業界の中心地のひとつである関西地域にて、スウェーデンのバイオテクノロジー企業、および幹細胞からタンパク研究、ゲノミックスに至る専門研究内容を紹介し、両国のバイオテクノロジー産業間におけるさらなる協力体制の布石とすることでした。
大阪でのプレゼンテーションを終えたニクテリウス博士は、
「日本企業はスウェーデンのバイオテクノロジー産業に高い関心を抱いており、両国の協力体制は今後大きく発展する可能性を秘めています。日本企業はバイオテクノロジー業界では極めて重要な存在となっており、規模の点だけで米企業に比べるべきではないでしょう」と語りました。
また博士は、スウェーデンのバイオテクノロジー産業の現状についてもコメントしました。「スウェーデンは、独自の保健医療システムを有し、詳細に記録された患者と蓄積された生物学的試料などの医学的データベースが巧みに組み合わされています。このため、世界トップクラスの臨床試験の場を提供しています。医学界、産業界、病院の三者が協調し合うスウェーデンの伝統もまた、同分野で高い評価を受ける理由のひとつとなっています」
バイオテクノロジー分野において、スウェーデンと日本は、すでにいくつかの協力体制を実現していますが、確立されたばかりのこの新たな科学分野には、さらなる協業の余地が多く残されています。スウェーデンバイオは、早ければ2004年春に、バイオテクノロジー産業の貿易使節団を来日させる方向で、日本側も5社から10社のスウェーデン企業を受け入れることで合意しています。
博士は、「この交流は日本とスウェーデン両国にとって、有益なものとなるでしょう」と述べ、今回の来日の目的が果たせたことに、満足していた様子でした。

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